敦賀港の直轄事業

敦賀港の概要

敦賀港は、江戸時代には北前船の中継基地として栄え、 近年は国際RORO船が就航するなど韓国や経済成長の著しい中国と近畿・中京圏を結ぶ国際物流の拠点としての役割を担っています。

敦賀港における主な施設と貨物

直轄事業

 平成8年度より鞠山南地区国際物流ターミナル整備事業に着手するとともに、 鞠山北防波堤の延伸整備を行っています。 平成22年10月には、鞠山南地区国際物流ターミナルが全面供用開始となり、 当岸壁で取り扱っているコンテナ貨物が順調に増加し続けています。

 現在は、船舶の安全な航行と安定多岐な港湾荷役を確保するため、港内静穏度の向上を目的に、 第一線防波堤である鞠山北防波堤の整備推進を行っています。

国際物流ターミナル整備事業

鞠山南地区 国際物流ターミナル空撮

 敦賀港においては、環日本海時代における対岸貿易の拠点港として、 あるいは中京・京阪神地域を背後圏とする流通港湾として、その取扱貨物量は1,400万トンを超え、 コンテナ貨物等が伸びています。
 増大する対岸諸国とのコンテナ貨物などに対応するため、国土交通省北陸地方整備局および福井県において 鞠山南地区に新たに大水深岸壁(-14m)を中心とする国際物流ターミナルの施設整備に取り組んでいます。 北陸地方整備局では、岸壁(-14m)の整備を進めることとし、全体計画2バースのうち1バースが第1期工事として平成8年度に事業化され、 調査・設計等を経て平成10年度において現地着工、平成20年3月に完成しました。

岸壁断面図
フローティングドック
超大型クレーン船


 この岸壁の延長は280mで(他に取付部30m)、水深-14mの重力式構造となっています。
 特徴としては、現地の軟弱地盤に対応するための地盤改良(サンドコンパクションパイル工法)や、 波による反射を極力抑えるための前面スリット型ケーソン(幅17m、長さ15m、高さ16.5m、重量約2,500t)構造を採用しており 50,000D/Wの船舶が接岸可能な構造となっています。
 この岸壁用のケーソンは敦賀港内においてフローティングドック(FD)にて製作・進水して据え付けられました。

 また、埋立護岸は、岸壁と同様にサンドコンパクションパイル工法と前面スリットケーソン(最大幅17.5m、長さ16m、高さ16.5m、重量約2,800t)構造となっています。
 護岸用のケーソンは、福井港、敦賀港の埋め立て地で製作し、超大型クレーン船にて吊降し据え付けられました。
 一方、福井県においては、岸壁(-14m)の整備スケジュールに合わせて埋立護岸・締切護岸・埠頭用地造成等の施設整備を進め、 平成10年度に締切護岸から現地着工し、平成22年10月に本格的供用を開始しました。

 

多目的国際ターミナル施工区分

鞠山南地区 国際物流ターミナル計画

岸壁(-14m)標準断面図

岸壁(-14m)標準断面図